2008年6月8日日曜日

六月六日は森茉莉の命日

だった。

ちょっと不思議だが、六月六日は森茉莉の命日だということを記憶していても、その直前になると忘れてしまうことが多い。

今年もうっかり忘れていて、吉行淳之介の「懐かしい人たち」を意図せずに読み返した。それに森茉莉の葬式の話が出てくるが、読んだのがちょうど六月六日の夜だった。

また“ちょっと不思議”なのは、吉行氏が六月二十日の葬儀の前夜に、森茉莉から宮城まり子にかかってきた電話のテープが見つかり、その中で、「私が死んだらね、吉行淳之介が必ず追悼文を書く、と私は信じているのよ」と森茉莉がしゃべっているのだそうだ。

冗談にも森茉莉と一切面識のない私なので、森茉莉が私に彼女の命日を思い起こさせようとするはずはないのだが。