2010年8月25日水曜日

ますます内乱のように

http://www.youtube.com/watch?v=jordT1Kuc88

X-Patriate は Alan J. Lipman が詩を書き、曲を作り、歌い、楽器を演奏している、いわば一人バンドだ。
Alan も変わっていて、本職はボストンで開業する精神科医だ。


今回もX-Patriate のアルバム『ラファイエットパークからの挨拶』(Greetings From Lafayette Park)に収録された『ますますもって内乱のようだ』(More and More Like A Civil War)を解釈してみた。

どういうことだろう。何が「内乱のよう」なのだろう。

われわれの生活が? 都市生活が? 一歩外に出ると、他人を敵のように扱い、ぶつかり合い、押し合いへし合い、空のタクシーを争い、地下鉄の中では空席を争い、レストランでは席を争う。

軽快な音楽に乗って、「ますますもって内乱」状態が続く。

平和はいつ訪れるのか。休戦協定は結ばれるのか。その日は人類最後の日かも知れない。


Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2008-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

『ますます内乱のように』(More and More Like A Civil War)

http://www.youtube.com/watch?v=jordT1Kuc88


今回もX-Patriate のアルバム『ラファイエットパークからの挨拶』(Greetings From Lafayette Park)に収録された『ますます内乱のように』(More and More Like A Civil War)を翻訳してみた。

ますます内乱のようだ
以前は秩序があった
かつては戦闘だったが
今はそんなものではない

ますます内乱のようだ
ますます内乱のようだ
ますます内乱のようだ

ますます
線が描かれたようだ
休戦や平和の公算は
ほとんどないようだ

砦は武装され
夜明けは見えない

ますます
線が描かれたようだ
ますます
線が描かれたようだ

ますます内乱のようだ
以前は秩序があったが
開いたドアがほとんど押されている

ますます内乱のようだ
弱弱しい絆はどれも
ついに引き裂かれ
ますます内乱のようだ
邪悪なわめき声をあげ
旗をつかむ

ますます内乱のようだ
ますます内乱のようだ
ますます内乱のようだ

Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2008-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

2010年8月11日水曜日

彼女に欠けていたものは…X-Patriate“A Physical Thing”

X-Patriate「体だけのこと」(A Physical Thing)の私的解釈

http://www.youtube.com/user/xpatriatemusic

今回は X-Patriate のアルバム『ラファイエットパークからの挨拶』(Greetings From Lafayette Park)に収録された「体だけのこと」(A Physical Thing)について。

ある女性がいる。彼女はワシントン DC にあるどこかの役所で働いている。多分、立派な肩書きがあるのだろう。夫もいるかもしれない。夫は政府の高官かのもしれない。ひょっとして、子供もいて、授業料の高い私立の学校に通っているかもしれない。

結婚していないとしたら、やはり長年付き合った、企業か政府機関かの高いポストにあるボーイフレンドがいるだろう。

ところで、最近、彼女は男と寝た。

寝た男がどこの誰か、ということはあまり関係ない。彼女がそういうことをした、というのが重要なのだ。

寝た場所は、少しは重要かもしれない。名の通ったホテルの部屋か、あるいは情事専門の安っぽいホテルか。他人の情事の記憶の詰まった部屋は、彼女を圧倒しただろう。

なぜなら、彼女は多分、育ちのいい女性で、名門大学を出て、それまで付き合った男たちは、彼女をそういう場所に連れて行かなかっただろうからだ。

夫かあるいはボーイフレンドがたまたま連れてきた、見知らぬ男、あるいはすっぽかされたデートでたまたま声をかけてきたバーの男かもしれない。

でも、ほんとうに、相手の男のことはどうでもいいのだ。

なぜ、彼女はそんなことをしたのだろう。

彼女は、「単なる体だけの関係」だという、月並みな言い訳をしたが、それでは、体以上の関係が重たくなったのだろうか。

でも、「単なる体だけの関係」は、彼女を打ちのめさなかっただろうか。彼女にかけていたのは「単なる体」だったのかもしれないのに。

A Physical Thing
Lyrics, Music, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2006-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

「体だけの関係」…X-Patriate“A Physical Thing”

http://www.youtube.com/user/xpatriatemusic

今回は X-Patriate のアルバム『ラファイエットパークからの挨拶』(Greetings From Lafayette Park)に収録された「体だけの関係」(A Physical Thing)を訳してみた。

彼女は御伽噺を
でっちあげ
それで正当化した

それは
体だけの関係

彼女は思ってもいないものを
ほしがったが
なぜほしいのか
わからなかった

それは
体だけの関係

覚めていたいと思い
怒っていたいと思い
プライドを持ちたいと思いつつ

それは
体だけの関係

それらを示すこと
現実的であること
締め出すこと
断固としていること

それは
体だけの関係

彼女はありたい自分で
あるべきだ
そうよね?

でもそれは
思ったような方法
ではなかった?

恐怖でいっぱいで
欲望でいっぱいで
嘘がうまい

彼女は混乱しているけれど
混乱そのものが嘘か?

それは
体だけの関係

それは
体だけの関係

(間奏)

いつか
さえない終わりが訪れ
その気もなくなる

彼女は通りを
歩いて下る
手に
バッグを持ち

そして
勝ち取ったもののこと
を考える

そして
彼女が「勝ち取った」もの
のことだけを
考える

ああ
それは
体だけの関係
それは
体だけの関係

それは
体だけの関係
それは
それは

体だけの関係
体だけの関係
体だけの関係
体だけの関係

(オーケストラ:カリヨン、チャイム、一連のピチカート、犬のほえる声、電話、地下鉄の通り過ぎる音、フェード)

http://www.youtube.com/user/xpatriatemusic

A Physical Thing
Lyrics, Music, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2006-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

2010年7月29日木曜日

「造花のバラ」(Plainly Artificial Rose)X-Patriate 私的解釈

http://x-patriate.com/?page_id=6

X-Patriate は Alan J. Lipman が詩を書き、曲を作り、歌い、楽器を演奏している、いわば一人バンドだ。
Alan も変わっていて、本職はボストンで開業する精神科医だ。

今回は「Plainly Artificial Rose」の歌詞を翻訳してみた。
これには無料で聴けるバージョンはないが、「The Sounds Are Filtering Into The Heats」()のアルバムに収録されており、iTune ストアから購入できる。

または、Facebook で X-Patriate: Alan J. Lipman のファンになるといいかも。

以下は、その私的解釈だ。

美しい女がいる。

だが近づいてよく見ると、高価な化粧品や、高価なドレスで着飾った、作り物の美人だというのがわかる。その美しさは造花のバラだ。添え木がないとちゃんと立つことさえできない、作り物なのだ。

彼女は、盛りをすぎた美女。すでに戦いを放棄した美女。彼女自身がそれをよくわかっている。

彼女はみずから退場する。そっと見守ってあげよう。


X-Patriate is a band, and its menber is Alan J. Lipman only.
He writes the lyrics and music, sings and play the instruments.
Alan is a psychologist in Washington, DC.

This time, I translated lyrics of "FPlainly Artificial Rose."

This lyric has no free version, but you can buy at the iTune store. Or be a fan of X-Patriate: Alan J. Lipman at Facebook.

Belows I am trying to interprete the lyric.

There is a beauty.

But you see closely her and find that her beauty is fake even though wearing a costly dress and makeup. Her beauty is like a artificial rose.
She can't see others withought a costly dress and makeup.

She knows that she is a woman loosing her youth and beauty, she was a beauty but not now.

She is going to retire and we are watching her.


http://x-patriate.com/?page_id=6

Plainly Artificial Rose
Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "The Sounds Are Filtering Into The Heats" (OneSuch 1096)
Copyright 2008-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

「造花のバラ」(Plainly Artificial Rose)X-Patriate 翻訳

http://x-patriate.com/?page_id=6

X-Patriate は Alan J. Lipman が詩を書き、曲を作り、歌い、楽器を演奏している、いわば一人バンドだ。
Alan も変わっていて、本職はボストンで開業する精神科医だ。

今回は「Plainly Artificial Rose」の歌詞を翻訳してみた。

これには無料で聴けるバージョンはないが、「The Sounds Are Filtering Into The Heats」(熱に染み入る音楽)というアルバムに収録されており、iTune ストアから購入できる。

または、Facebook で X-Patriate: Alan J. Lipman のファンになるといいかも。


彼女が
造花のバラだったのは
明らかだ

蒸気で接着された
粘着布の茎で
弱弱しく
地面に固定されていた

彼女の傍らには
添え木が置いてあった

それは
彼女が考えたこと
ではなかった

彼が
彼女に買ってくれたものだった

盛りが
過ぎる前に

そして
なにもかも
決着がついた後に

結局
彼女は
結論を出した

彼女には
勝ち目が
なかった

彼女には
居場所はなかった

自身を朝日にさらし

彼女が退場するのを
私は見守った

(ピアノの音がゆっくりと消える)

Translated by Naoko Yamakata
.....................................

http://x-patriate.com/?page_id=6

Plainly Artificial Rose
Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "The Sounds Are Filtering Into The Heats" (OneSuch 1096)
Copyright 2008-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

2010年7月19日月曜日

人生に犠牲はつきもの――X-Patriate「The Cost」(犠牲)についての私的解釈

X-Patriate は Alan J. Lipman が詩を書き、曲を作り、歌い、楽器を演奏している、いわば一人バンドだ。
Alan も変わっていて、本職はボストンで開業する精神科医だ。

今回は「The Cost」(犠牲)の歌詞を翻訳してみた。
http://x-patriate.com/?page_id=24

たとえば、昔周囲の反対を押し切って駆け落ちした男女が、
何十年の後、年老いて昔を振り返る、という話。

実家の豊かな財力を捨てて、二人きりでつつましく暮らしていたとすれば、
時々は、あるいはかなり頻繁に、あのまま実家にとどまっていれば、
と後悔したかもしれない。

そのとき、妻になった女性のほうは、
「私はあなたの一部だけれど、犠牲にしたものを思い出さないで」
と言うのかも知れない。

何十年もたって、人生の終盤を迎えて、
「犠牲にしたもの、そのために失ったものを思い出さないで、
とお願いするのを、決してわすれなかったわ」
と年老いた妻が、ベッドに横たわる夫に、微笑みながら言うのかも知れない。

あるいは、こんなドラマのような話でもないのかもしれない。

つまり、人生において、何をしようが、しまいが、
何かを犠牲にし、何かを失うのは、避けられない、ということかもしれない。

.................................
X-Patriate is a band, and its menber is Alan J. Lipman only.
He writes the lyrics and music, sings and play the instruments.
Alan is a psychologist in Washington, DC.

This time, I translated lyrics of "The Cost."

For example, a couple's story, they ran away when they were very young, tearing themselve from their parents oposition, are looking back upon after many years ago.

They have been living in humble circumstances, and then sometimes or very often regreted their run-away and leaving their rich family.

Then his wife would say,
"Never remember the cost. I was a part of you, but I never forgot to ask."

There have been many years, on the end of their life,
his old wife, smiling, woud say to his husband lying in bed,
"Never remember the cost. I was a part of you, but I never forgot to ask."

Or this song doesn't sing such a story.
In other words, whether you did or didn't anything, you couldn't to avoid to cost or lose something.


http://x-patriate.com/?page_id=24
..............................
The Cost
Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2006-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

人生に犠牲はつきもの――X-Patriate「The Cost」(犠牲)翻訳

X-Patriate は Alan J. Lipman が詩を書き、曲を作り、歌い、楽器を演奏している、いわば一人バンドだ。
Alan も変わっていて、本職はボストンで開業する精神科医だ。

今回は「The Cost」の歌詞を翻訳してみた。

http://x-patriate.com/?page_id=24

犠牲

犠牲にしたものを思い出さないで
何が失われたか思い出さないで

私はあなたの
一部分だったけれど
でもそうお願いするのを決して忘れなかった

私はあなたの
一部分だったけれど
でもそうお願いするのを決して忘れなかった

あのときを思い出さないで
私のものだったものを思い出さないで

私はあなたの一部分だったけれど
でもそうお願いするのを決して忘れなかった

私はあなたの一部分だったけれど
でもそうお願いするのを決して忘れなかった

(間奏)

私はあなたの一部分だったけれど
でもそうお願いするのを決して忘れなかった

私はあなたの一部分だったけれど
でもそうお願いするのを決して忘れなかった

Translated by Naoko Yamakata
..............................
http://x-patriate.com/?page_id=24
The Cost
Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2006-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

2010年7月11日日曜日

未来の思い出――「Future Remembers」の私的解釈

X-Patriate は Alan J. Lipman が詩を書き、曲を作り、歌い、楽器を演奏している、いわば一人バンドだ。
Alan も変わっていて、本職はボストンで開業する精神科医だ。

今回は「Future Remembers」の歌詞を解釈。
http://www.youtube.com/watch?hl=en&v=U-k-k15XJDo&gl=US


まるで、ヌーベルバーク(Nouvelle Vague)映画のように斬新で難解な詩だ。

少年が、通りの店先でしだの葉の匂いを嗅いでいると、背後で銃声のような音がする。
信号が黄色に変わる。少年は未来を思い出す。

ハイウェイで車が壊れ、トラックを待っている未来の自分を。二人の子供がいて、半狂乱の妻がいて。

と言うようなストーリーを、私も「思い出した」。

ぎらぎらする信号の黄色い光。銃声。これはタイヤのパンクする音だろうか。雨に濡れた夜のハイウェイで、(生活に疲れた)男は弱りきっている。これが少年の未来。

..............................
X-Patriate is a band, and its menber is Alan J. Lipman only.
He writes the lyrics and music, sings and play the instruments.
Alan is a psychologist in Washington, DC.

This time, I translated lyrics of "Future Remembers."

This song seems novel just like as a movie of the Nouvelle Vague.

A boy, smelling shop fronds, heard the sound like a shot.
And then, the light turned into yellow, and he remembered his fututre.

In the future, his car was broken in the highway in New York, and he was waiting for the truck. He has two children and a wife who was mad.

Brighter yellow light. A shot, is the sound that a tire goes flat? On the highway in midnight, the man who is future of the boy doesn't know how to fix his life.

This song remind me of that story above.


http://www.youtube.com/watch?hl=en&v=U-k-k15XJDo&gl=US

Future Remembers
Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2008-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

未来の思い出――「Future Remembers」翻訳

X-Patriate は Alan J. Lipman が詩を書き、曲を作り、歌い、楽器を演奏している、いわば一人バンドだ。
Alan も変わっていて、本職はボストンで開業する精神科医だ。

今回は「Future Remembers」の歌詞を翻訳してみた。

http://www.youtube.com/watch?hl=en&v=U-k-k15XJDo&gl=US

彼は自分の未来を一瞬見た
店のしだの葉を嗅いでいるときにまぶしい光を
背後の銃声を(銃声音)

光を見たが
それは彼の悩みを一掃するものではなかった
光の向こうに
彼を捉える一瞬を見た

左方向にかんぬき(雨の音)
以前ブーツ履いた足をとられた泥が
重要に思われた

右方向に音
微笑んでいる子供は
レースなど気にかけなかった
時間など気にしなかった
未来など気にしなかった
でもそこに未来があった!

6年後、バンコックの通りで
香をかぐと別の日に引き戻される

それは彼の未来だったのか?(笑い)
いや、未来の半分で十分だ
彼が何を感じたか思い出させるには(サイレンの音)

子供が2人いて問題は
ニューヨークで車を壊した(ハイウェイの音)
彼を連れにやってくるトラックを待っているとき
妻は半狂乱で
子供たちは問題だ
思い出すとき、彼は信号を待っている

(間奏)

赤になる直前の
黄色い信号を
彼は待っている
彼は待っている(車が発車する)

足の横に
割れたコーヒーカップがある
あのぎらぎらした黄色い信号を思い出すとき(爆発音)

-------------------Translated by Naoko Yamakata

Future Remembers
Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2008-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

2010年7月3日土曜日

「もう一日!」

X-Patriate、“Hold Yourself Against The Day”

http://x-patriate.com/?page_id=117

「Hold Yourself Against The Day」という歌がある。X-Patriate の歌だ。

X-Patriate は Alan J. Lipman が詩を書き、曲を作り、歌い、楽器を演奏している、いわば一人バンドだ。
Alan も変わっていて、本職はボストンで開業する精神科医だ。

今回は「もう一日耐えようよ」(Hold Yourself Against The Day)を翻訳した。

翻訳しつつ何の脈絡もなく、ソール・ベローの『その日をつかめ』(原作者 Saul Bellow『Seize The Day』)を思い出してしまう。

一見陽気なサウンドだけれど、完全に明るい歌ではないよね。

うんと若かったころ、子供と大人の中間のとき、何でもできそうなくらい気持ちが高揚して、そうかと思うとどん底に沈んだりする、そういうときに聞きたかった音楽だね。

若いときは、短気にならず、辛抱強く、その日一日を戦い抜く知恵をもつのが難しい。でも、その日その日をきちんと耐えて、その現在を生きぬくのが大事なんだね。

それはともかく、この歌はいいな。一番好きだな。音がきらきら輝いている。


Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2008-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

もう一日!

X-Patriate "Hold Yourself Against The Day" の歌詞の翻訳です。


http://x-patriate.com/?page_id=117

もう一日耐えようよ
ねえ
もう一日耐えようよ
もう一日耐えようよ
ねえ
もう一日耐えようよ

日差しをもっと伸ばそうよ
闇の裂け目を引き裂こうよ
ねえ
もっとまぶしい火花になろうよ

(間奏)

どんな競争にも勝つ必要はないよ
ねえ
そして負ける必要もないよ
気持ちのいい、あわ立つ海原を想像しようよ
好きな時間に乗り込もうよ

もう一日耐えようよ
ねえ
上着をきっちりとまきつけて
長い、広い水平線に踏み出そうよ
そしてもう一晩耐えようよ
そしてもう一晩耐えようよ
そしてもう一晩耐えようよ

Translated by Naoko Yamakata

http://x-patriate.com/?page_id=117

Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2008-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
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2010年6月21日月曜日

冗談―X-Patriate、「The Joke」の翻訳

今回は難航しました。
難しかったなあ。
まだ、よくわからないところもあるし。
ま、いいさ。

冗談

http://x-patriate.com/?page_id=132



彼女が美しかった
のも冗談さ

彼女が若かった
のも冗談さ

彼はとんでもないやつだった
のも冗談さ

彼は困りきっていた
のも冗談さ

初めての夜
お互いの目を
深く見詰め合ったって
のも冗談さ

そして語り合ったのさ
やさしい嘘を根気よく
深く信じ込んでしまう嘘を

冗談だったのさ
冗談だったのさ
冗談だったのさ
冗談だったのさ

彼が
自分自身に信じ込ませようとしたのも
冗談さ
自分はおびえてなんかいないと

簡単で正直な決心をするのに
まったく覚悟ができていないことに

彼女の自暴自棄が
冗談だったのさ
飢えた国を救うような
冗談だったのさ

彼女が自分自身を取り戻すまで
彼女に状況をわからせた

それでも

冗談だったのさ
冗談だったのさ
冗談だったのさ
冗談だったのさ
冗談だったのさ

時は
前もって用意された
秘密のダンスの
さまざまなステップだったのさ

自分を抑えられず片方の眉をあげ、
熟慮された運命に息を詰めて

いまや彼は運命に追い回され
そして彼女は時に追い詰められた

それから
ライン、ライン、ライン

(間奏)

彼らの新たな選択を包み込む
街があったのは
冗談だったのさ

軽く触れる
通り一遍の同情
散乱する
抑制された声

そしてそれを追い払う
彼らがいつも待ち焦がれた
塔の向こうに

冗談さ、ああ
冗談さ、ああ
冗談さ、ああ
冗談さ、ああ

冗談さ、ああ

Translated by Naoko Yamakata


The Joke
Lyrics, Music, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2008-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
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「冗談」X-Patriate

http://x-patriate.com/?page_id=132

「The Joke」という歌がある。X-Patriate の歌だ。

X-Patriate は Alan J. Lipman が詩を書き、曲を作り、歌い、楽器を演奏している、いわば一人バンドだ。
Alan も変わっていて、本職はボストンで開業する精神科医だ。

今回は「冗談」(The Joke)

かなり難解な詩だった。

若くて愚かな女が、こちらもまた若くて愚かな男に出会い、一瞬で恋に落ち、お互いに夢中になり、その関係にとらわれて、にっちもさっちもいかなくなる、という話だ。

若くて愚かだ、と言ったが、若くて賢い、と言うと矛盾する。なぜなら、若い、ということは愚かだ、と同意義だから。

若い、愚かな男女は、甘い嘘をお互いに吐きあうが、本人たちもそれが嘘だとは知らないのだ。そしてお互いの愛情でお互いをがんじがらめにし、身動きできなくなる。

そうなると、逃げる道は結婚しかない。あれほど嫌がった大人のルールに従う羽目になる。

そう、恋愛から結婚へ、二人は、あらかじめ用意されたシナリオにそって、あたかもダンスのステップを踏むように進んでいく。

---------------------belows are translation of above.

X-Patriate is a band, and its menber is Alan J. Lipman only.
He writes the lyrcis and music, sings and play the instruments.
Alan is a psychologist in Washington, DC.

This time, I translated "The Joke."
This lilic is very difficult for me to undersand.

It was the story that a young, foolish girl met a young, foolish boy, and fallen in love, then they were mad about their love. Their relasionship caught them, and they got bogged down.

I wrote they were young and foolish, but if I would wrote they were young and smart, it was false. Because young is synonym of foolish.

So, young, foolish couple were telling sweet lies each other, but they didn't know those were lies. And their affections bound them firmly hand and foot not to move.

The way of escaping from it was only to get married. How they had hated that!
It was the rule made by grown-ups!

Yes, the way of love to marriage was planned already, such as a scenario for a drama, and they stepped ahead like dance.


The Joke
Lyrics, Music, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2008-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

2010年6月13日日曜日

ドリトル先生、カムバック!

おかしな反人種差別主義者のおかげで、『ちび黒サンボ』が書店から消えたのは、
残念だ。

おまけに、最近『ドリトル先生』シリーズも見かけなくなったと思ったら、
こちらも、原書のシリーズもすべて、植民地主義だということでなくなり、
かろうじて、作者の息子だと言う人が1冊にまとめたものしかない。

それはまあ、それで面白いのだけれど、アフリカに行く話が気が抜けたようになっていて、
分量も減って、さびしい。

文学を政治的に断罪するのはどうかと思う。
断罪したからと言って、大英帝国の犯罪が消えたわけではないし、
それはそれで、当時は実際にみな楽しんで読んでいたと言う事実は消えないのに。

ところで、ドリトル先生の作者は、実はアメリカに住んでいた、という。

英国人だけれども、大学はアメリカの西海岸で、第一次大戦のとき、
戦地から子供たちのために戦争の悲惨な話の代わりに、
『ドリトル先生』を書いたそうだ。

もう一度、『ドリトル先生』全シリーズを読める日が来るのだろうか。

2010年6月2日水曜日

Dirty Little Secret(人に知られたくない、小さな秘密)翻訳

http://x-patriate.com/?page_id=17

以下は「Dirty Little Secret」という詩の翻訳だ。


人に知られたくない、小さな秘密

知っているのよ
あなたの、人に知られたくない、ちょっとした秘密
もうそろそろ話してもいいんころじゃない?

知っているのよ
あなたの、人に知られたくない、ちょっとした秘密
もういいんじゃない?


結局
時は過ぎるし
みんなは事実を知るべきだし

知っているのよ
あなたの、人に知られたくない、ちょっとした秘密
私に聞いてほしいと思った?

知っているのよ
あなたの人に知られたくない、ちょっとした嘘
知っているのよ
あなたが隠したつもりでも
顔に出ている秘密

普段着のように身に着けたあなたの優しさを
そして誰にも決してわからないと
あなたが思っている暗い面を
知っているのよ

そして

あなたの、人に知られたくない、ちょっとした秘密
気づいたのは私が最初だけど、最後じゃないと思う

知っているのよ
あなたの、人に知られたくない、ちょっとした秘密
そしてあなただってもう時間がないことを知っている

(間奏)

一度で十分
二度もつまずくのは人間だけ
それもしょっちゅう

何回
自分自身を隠せると思った?

まさか

知っているのよ
あなたの、人に知られたくない、ちょっとした秘密
でも、
もう言ってもいいころだと思おうわ

知っているのよ
あなたの、人に知られたくない、ちょっとした秘密
もういいと思うわ
もういいと思うわ
もういいと思うわ
もういい
もういい
もういい
もういい
もういい


Translated by Naoko Yamakata

http://x-patriate.com/?page_id=17

Dirty Little Secret
From "Greetings From Lafayette Park" (One Such 1091)
Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
Copyright 2007-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

Dirty Little Secret(人に知られたくない、小さな秘密)

http://x-patriate.com/?page_id=17

「Dirty Little Secret」という歌がある。X-Patriate の歌だ。

X-Patriate は Alan J. Lipman が詩を書き、曲を作り、歌い、楽器を演奏している、いわば一人バンドだ。
Alan も変わっていて、本職はボストンで開業する精神科医だ。

話はちょっとずれるが、私の兄も秘密を抱えていたようだ。そして、死ぬまで、妻にも子供たちにも隠していたらしい。

でも、私はそれを兄が家族に隠しているなんて知らなかったし、まして、隠すほどのことかとも思っていた。親戚中も、兄の秘密を知っていて、知らないのは彼の家族だけだった。

兄の秘密。それは父親から愛されなかったこと。愛されなかった兄は父を憎み、憎みつつ、表面では笑い、父親に面と向かって怒ったことがなかった。

兄は父から遠く離れたところで結婚し、自分の家族を父親から隠したので、私は兄の家族にほとんど会ったことがなかった。

父の葬式で兄はもっともらしい嘘で固めた弔辞を読んだ。

そして兄は今年の一月、自殺した。

姉は、兄が父から愛されなかったから、自殺したと言うが、本当だろうか。

いずれにしても、兄は自分の秘密を妻に、子供たちに隠したまま死んだわけだけれど、
いまさらそれを兄以外の人が彼らに教えたとしても、何の意味もない。

秘密を語るべきときは過ぎてしまったのだ。

http://x-patriate.com/?page_id=17

Dirty Little Secret
From "Greetings From Lafayette Park" (One Such 1091)
Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
Copyright 2007-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved

2010年5月27日木曜日

「崩壊の後」X-Patriate

http://x-patriate.com/?page_id=13

「After the Fall」という歌がある。X-Patriate の歌だ。

X-Patriate は Alan J. Lipman が詩を書き、曲を作り、歌い、楽器を演奏している、いわば一人バンドだ。
Alan も変わっていて、本職はボストンで開業する精神科医だ。

それはともかく、「After the Fall」が絶望の歌だというのに、つい最近気づいた。
ずっと秋の歌だと思っていた。なにしろ「the Fall」だから。
バックはきれいなピアノ、切ないハーモニカ、不安な霧のような音。

ところでやはり、「After the Fall」は訳してみると絶望の歌であるのがわかった。
タイトルの「After the Fall」は「崩壊の後」と訳してみた。

「絶望」というのを見たことがあるだろうか。私は見た。体験ではなく見たのだ。
何年も前のことだ。役所の裏の食堂に座っていた女性は、目を見開き、ただ呆然と座っていた。
涙もなく叫びもなく、絶望が彼女に取り付いていた、としか言いようがない。

私は五分間くらい彼女を眺めた。
それ以前にも会ったことのない、それ以降も二度と会わなかった、名前も知らない女性だ。
彼女の絶望は、私がそれまで知っていた絶望のどれとも似ていなかった。
本物の絶望だった。

「After the Fall」に戻ろう。

何が崩壊したのだろうか。2001年の貿易センタービルか、あるいは1989年のベルリンの壁か。

トロイ陥落後のカサンドラのように、街をさまよう「彼女」は誰か。
なぜ、彼女は気が狂ったのか。「崩壊」で誰かを亡くしたのか。
子供か、夫か、両親か、兄弟か、それともそれらすべてか。

絶望に名前をつけることはできない。説明することもできない。
絶望は「彼女」だ。

----------------------Belows are translation of After the Fall

崩壊の後、
彼女は穴倉に降り、床で寝た
しばらくの間
終局の後

彼女は嘘付きで
ずるかった

壁が崩れ落ちて後
彼女は気が狂った
彼らは彼女の純粋な脳を
偽りの思想でめちゃくちゃにした

彼女は
彼女の壁に滑り込もうとする
褐色と灰色の思想が撒き散らされた
街をさまよった

そして昼間はずっと
彼女は言っただろう
「おやおや」

そして夜中ずっと
彼らは彼女に
やさしく歌っただろう

そしてその夜ずっと
頭を打ち付けたかった

彼女が簡単に
あまりにも簡単に
言ったことを
忘れようとして

崩壊の後
壁はすぐに立ちはだかった

誰もが言った
彼女はやさしい
彼女は冷静だ

そして学校は
彼女が本当に必要としているもの
ではなかった

単なるまぬけ

単なるまぬけが
彼女の困惑した心を
楽にしてくれただろうに

単なるまぬけが
彼女の困惑した性質を
楽にしてくれただろうに

単なるまぬけが
彼女がけっして見つけることのない
ものだっただろう

おやまあ

Translated by Naoko Yamakata

After The Fall
From "The Sounds Are Filtering Into The Heats" (One Such 1096)
Music, Lyrics, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
Copyright 2008-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved